アリババ

アリババ

中国に最近とても関心があります。

そこで、アリババと言う本を目にしこれを読んでみる事にしました。

第1章 陰と陽のビジネスモデル

「天猫」と「タオバオ」は、アリババが手掛けるeコマース事業

天猫は大手ブランド向け、タオバオは小規模なブランドや独立系のブランド。

両プラットフォームで共通しているのが「ネットワーク•コーディネーション」と「データインテリジェンス」にこだわること。

「ネットワーク•コーディネーション」は、複雑な事業を分解し、複数の人や企業で分担して効率的に行うこと。

「データインテリジェンス」は、消費者の活動や反応に従って適切なプロダクトやサービスを産み出していく能力。

事業活動を分解していくことで正しく細かなデータを集めていくことができる。

そういったデータに機械学習を活用することで、新たな市場を産み出していく。

また、アリババが考えるデータインテリジェンスは、ユーザの意思決定の自動化を目的にしている。

企業の出荷時刻や製造会社の完了通知を継続的に集めることで、企業の意思決定の精度を上げている。

第2章 陽のネットワークインテリジェンス

ネットワーク•コーディネーションは、1つの業務を遂行するため複数のプレーヤーが同時並行なやりとりを自動で管理すること。

垂直統合型とは異なり、ネットワーク上で多くの企業や人が連携することで効率のいい方法を浮き彫りにしていくことができる。

ネットワーク•インテリジェンスを醸成する4つの運営原則

直接的なつながりを作ること

買い手と売り手が、コミュニケーションを取れることで様々な情報の共有をもたらした。

役割を変化させること

知識の豊富なタオパオの売り手が、タオパオの新参者にセミナーを開くタオパオ大学というサービスをつくった

インフラへの投資を行うこと

プラットフォームを利用する人が必要とするサービスを用意すること(APIなど)

事業活動をオンライン化すること

タオパオには、多くのデータがあるためそれらをユーザーに提供すること売り手は事業活動のあらゆることをデジタル化していった。

第3章 陰としてのデータインテリジェンス

アリババのMyバンク事業

他の中国の銀行は、政府機関が担うため大規模な国有企業や個人の預金者のために存在している。

My バンクは、中国の第3、第4都市の企業や個人向けで、融資額は50ドル~16万ドル程度。

第3、第4都市に住む人は、最低限の教育しか受けていないので、貸借対照表すらも書けない相手に融資を行っている。

ただ、書類提出は求めず、そういった都市に住む人でもアリババのプロダクト(タオパオや天猫)を利用しているため、信用スコアをつけて判断している。

信用スコアに関しては、機械学習で行われている。

MYバンクは、プロダクト、データ化、機械学習を徹底している。

プロダクト

顧客のニーズに応じて、金額や条件を変える適応力がある。

データ化

借りての事業のあらゆる側面をデータ化して、その情報をオンラインにしている。

機械学習

記録されたデータは、全て機会学習のアルゴリズムに付与される。

第4章 意思決定を自動化する

意思決定の自動化

ステップ1

物理的世界のデータ化

ステップ2

事業活動の全てをソフトウェア化させる

ステップ3

データフローを確保しAPI化する

ステップ4

データを完全に記録する

ステップ5

機会学習アルゴリズムを投入する

第5章 C2Bへ

フィードバックを通じて機械学習が事業場の意思決定を担う事で、企業のアクションは顧客の意向が反映される。

つまり、カスタマーエクスペリエンスは、オンデマンドで決定されるべき。

ここでは、中国のインフルエンサー、ビックEの影響力について書かれている。

ビックEは、隔週でウェイボーに服のデザインの写真をあげファンがタオバオで服を購入する。

ビックEのようなブランドのバックエンドとフロントエンドの一部まで全てを請け負うルーハンと言うインキュベーターが存在する。

ルーハンは、中国の衣料品製造工場とパートナーシップを結びウェブセレブのビジネスモデルに存在する需要と供給のピークと落ち込みに対処できるようにした。現在、ルーハンが作成したソフトウェアによって、ルーハンが注文をうけるとどの工場で何人が作業に携わるのかなど製造プロセスの全てを把握することが可能だ。

今後の流れ

恐らく、今後の世界ではデータと機械学習を用いることが当たり前になります。

近頃のサービスは、レコメンド機能を付けユーザの欲しいものを提示します。

しかし、今後のサービスの先には、提示ではなく機械学習でユーザーの欲しいものを決め、ユーザーには意思決定をさせない社会がきます。

ただ、私にはこの問題に関して課題感を感じています。 

データ社会となる中で、これからスタートアップがどのように戦っていくかです。

僕が持つ仮説は、大手の企業はうまくデータと機械学習を紐づけていないと思っています。

この紐付けを行うことが今後闘う上で最も大切になると思っています。